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連雲港港、陸上電力を使用し軽油消費を削減

2024年09月02日

 中国江蘇省最大の海洋港で、長江デルタ港湾クラスターの主要港である連雲港港は「グリーン港湾」建設を堅持し、クリーンな陸上電力を使用している。科技日報が伝えた。

 同港は2010年10月に国網連雲港電力供給公司と共同で中国初の高電圧船舶用陸上電力システムを完成させ、寄港する船舶がディーゼルエンジンなどのサブエンジンでしか発電できないという歴史を変えた。同港はこれまで16セットの高電圧陸上電力システムを完成させ、69カ所の係留施設にサービスを提供している。

 同社マーケティング部の李偉部長は「陸上電力システムは埠頭に設置される電力供給システムと船舶に設置される変電システムからなり、埠頭先端港エリア変電所によって電力供給される。変圧と周波数変換を経て送電し、送電を船舶の需要を満たす電源に変え、ケーブルダクトやコンベヤ架台などを利用し、高電圧電気ケーブルを埠頭の先端に敷設する。埠頭の先端には船舶との接続のために高電圧ジャンクションボックスを設置し、船舶の変電所で変圧してから船舶に電力を供給する。船でのワンキーの操作により船と陸上の自動接続、負荷自動切り替え、発電機電力供給自動停止を実現できる。操作は完全に自動化されており、持続的かつ安定的な電力供給を実現できる。運営は安全でスマートだ」と説明した。

 江蘇新航電気有限公司の陳鋼社長は「正常に寄港する標準的な貨物船を例にすると、通常は船に3台の880キロワット(kW)のサブエンジンがあり、寄港後に1~2台使用する。連雲港に停泊する貨物船のサブエンジンの使用時間は通年約2000時間で、軽油消費量は約250トン、支出は約205万元(1元=約20円)だ。陸上電力システムの使用により燃料費を大幅に節約でき、年間約135万元のコストダウンになる」と語った。

 
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