2024年09月02日-09月06日
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中国、アルカリ性土壌の生物改良技術で新たな進展

2024年09月03日

 中国吉林省長嶺県にあるアルカリ性土壌の実験田でこのほど、生産量測定が行われ、マメ科の飼葉であるキバナツノクサネムの栽培と全量圃場還元により、現地の土壤pHが10.14から9.57に低下し、土壌の有機質が10%以上増加した。これにより、重度アルカリ性荒れ地の効果的な改良が実現した。中央テレビニュースが伝えた。

 今回の成果は中国のアルカリ性土壌の大規模開発・利用におけるグリーンで効率的な生物改良技術の基礎を固め、中国の食糧安全保障や農業の持続可能な開発に対して重要な意義を持つ。

 中国国内には約3333万ヘクタールのアルカリ性土壌があり、これには食糧増産のポテンシャルが最も高い東北松嫩平原ソーダ質土壌の400万ヘクタールが含まれる。このタイプのアルカリ性土壌はpHが高く、改良利用の難易度が極めて高い。

 中国科学院の曹暁風院士(アカデミー会員)の研究チームはこの問題に対し、黒竜江省農業科学院と協力し、800点以上の植物遺伝資源の重度アルカリ性土壌への選別を行い、アルカリ耐性が非常に高いキバナツノクサネムを取得した。キバナツノクサネムの優良品種を育成するため、中国内外で400点以上の野生遺伝資源を集めて材料とし、栽培化とハイブリッド選別・育成方法を採用し、アルカリ性に強く生産量が多い品種「中科菁1号」を選別・育成し、長嶺実験田で栽培した。

 この品種はアルカリ耐性と耐洪水性が高く、pH9以上のソーダ質土壌で順調に成長する。栽培の結果、同種は晩熟や高収量、高タンパク質含有量という特徴を持つことが明らかになった。

 
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