有人潜水艇「蛟竜号」は8月28日、西太平洋における国際航海科学調査の潜水作業を完了した。ダイバーの傅文韜氏と潜水科学研究者の張睿妍氏、王琪氏は、4706メートルの深海から5種類の生物サンプルを採取した。新華社が伝えた。
潜水は西太平洋の海盆で行われた。王氏は「海底は平らで、直径1~4センチの黒い団塊で覆われていた。海底で2500メートルの航行と測線を実施し、エリア別に底層海水や堆積物などのサンプルを採取した」と述べた。
張氏によると、海盆の生態系は海山で行った潜水作業とは大きく異なっていた。約5時間の海底作業では、肉食カイメンやガラスカイメンなど10種類近くのカイメンを観測・撮影し、ナマコ、カイメン、ウミユリ、ヒトデ、サンゴの生物サンプルを採取した。
航海首席科学者で、国家深海拠点管理センター副センター長の許学偉氏は「これらのサンプルは非常に貴重だ。中国内外の科学研究者は船内の実験室でサンプルの処理を終えた後、科学研究機関に持ち帰り生物分類学や生態学などの研究を深め、深海の生物多様性への認識を深める」と説明した。