中国江蘇省南京市でこのほど、第8回未来ネットワーク発展大会が開かれ、中国の通信・情報分野初の国家重要科学技術インフラである「未来ネットワーク試験施設（CENI）」ビッグサイエンス装置が完成したことが発表された。光明日報が伝えた。
同施設は2013年に国務院によって国家重要科学技術インフラ建設プロジェクトに組み込まれ、国家第14次五カ年計画（2021～25年）でも国家戦略科学技術力に組み込まれた。10年以上の計画と努力を経て、同施設のビッグサイエンス装置は技術プロセス部分の検収が完了した。全ての検収が完了した後、施設の運用を開始する。
中国工程院院士（アカデミー会員）で、紫金山実験室首席科学者の劉韻潔氏は「未来ネットワーク試験施設は、世界に向けて開放・共有され、革新的な試験エコシステムの協力を進めている。すでに大学や研究機関、通信事業者など110以上の組織が130件を超える試験を申請している。同施設は以下の4つの主要な能力を備えている。それは『分レベル』のオンデマンドネットワークカスタマイズ能力、『マイクロ秒レベル』の決定論的サービス保証能力、『千万レベル』の大規模マルチクラウド交換サービス能力、『テラバイト（TB）レベル』のスマートネットワークセキュリティ防護能力だ。中国国内の主要40都市をカバーし、88の基幹ネットワークノードと133のエッジネットワークノードを構築しており、国の重要なイノベーションを強力に支えるとともに、国家大規模科学装置としての責任と使命を担う」と述べた。
大会ではさらに、紫金山実験室による光電融合の広域決定論的ネットワーク技術のブレイクスルーや、6G無線ネットワークミリ秒レベルリアルタイムスマート技術など複数の科学技術成果が発表された。