2024年10月15日-10月18日
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中国のR&D経費、3兆3000億元を突破

2024年10月15日

 中国国家統計局、科学技術部(省)、財政部がこのほど共同で発表した「2023年中国科学技術経費統計公報」によると、2023年における中国の研究開発(R&D)経費は前年比8.4%増の総額3兆3357億1000万元(1元=約21円)で安定的な成長傾向を維持した。新華社が伝えた。

 国家統計局社科文司の張啓竜氏は「中国のR&D経費は2012年に1兆元を、19年に2兆元を、22年に3兆元をそれぞれ突破した。現在のR&D経費は米国に次ぐ世界2位となっている」と述べた。

 中国の23年のR&D経費投入強度(R&Dの対GDP比)は前年比0.09ポイント増の2.65%で、成長率は第13次五カ年計画(2016~20年)以降の年平均0.02ポイントを上回った。

 経費の種類別では、基礎研究経費が11.6%増の2259億1000万元、応用研究経費が5.1%増の3661億5000万元、試験発展経費が8.5%増の2兆7436億5000万元だった。基礎研究経費は2桁成長を維持し、R&D経費の成長率を3.2ポイント上回った。基礎研究がR&D経費に占める割合は6.77%で過去最高の水準となった。

 経費の主体別では、企業のR&D経費が8.6%増の2兆5922億2000万元、政府系研究機関が1.1%増の3856億3000万元、大学が14.1%増の2753億3000万元だった。企業が社会全体のR&D経費に占める割合は0.1ポイント増の77.7%で、イノベーション主体としての地位がさらに固まった。

 張氏は、「中国の企業が社会全体のR&D経費に占める割合は米国(79.0%)や日本(79.4%)に近く、ドイツ(67.4%)やフランス(65.8%)などの欧州諸国を上回っており、革新的発展を支えている」と説明した。

 
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