中国科学院高エネルギー物理研究所は11日、重要科学技術インフラである江門ニュートリノ実験施設の建設が最終段階に入ったと明らかにした。検出器のメイン装置がほぼ完成し、11月末に設置作業が完了する予定で、その後は超純水と液体シンチレータの充填を開始し、2025年8月ごろに稼働する。新華社が伝えた。
同施設の中心検出装置は、地下700メートルにある液体シンチレータ検出器だ。検出器は地下実験ホールの深さ44メートルのプール中央に設置され、直径41.1メートルのステンレス製ラチスシェルが検出器を支えるメイン構造となる。このシェルは直径35.4メートルの有機ガラス球、2万トンの液体シンチレータ、2万本の20インチ光電子増倍管、2万5000本の3インチ光電子増倍管、電気ケーブル、防磁コイル、遮光ボードなどの検出器部品を支える。設置作業の完了後、有機ガラス球を液体シンチレータに入れ、検出器全体を完全に覆うまで超純水を注入し、ニュートリノ検出を開始する。