中国国家航天局システムエンジニアリング司の楊小宇司長は、15日に開かれた国務院新聞弁公室の記者会見で、「中国は今後の月探査において、月探査機『嫦娥7号』と『嫦娥8号』を打ち上げる。嫦娥7号は月の南極の環境と資源を探査し、嫦娥8号は月資源の現地利用の技術検証を行う」と説明した。新華網が伝えた。
楊氏は「嫦娥7号と嫦娥8号は検証中の月科学研究ステーションの基本形を構成する。これらは共同で、月内部構造のマルチフィジックスの総合探査を行う。検証中の国際月科学研究ステーションは先端技術検証を含む科学探査・研究や資源の開発・利用を持続的に実施する」と述べた。
楊氏はさらに「惑星探査では天問2号、天問3号、天問4号を打ち上げる。天問2号は小惑星のサンプルリターンを行う。まず小惑星を周回して総合探査を行ってからサンプルリターンを実施し、小惑星の進化と太陽系早期の歴史を研究する。天問3号は火星のサンプルリターンを行い、火星環境を探査する。天問4号は木星及び木星の衛星を研究し、木星の空間及び内部構造を探査する」と紹介した。
中国は今後、有人月探査プロジェクトを実施する。中国有人宇宙プロジェクト弁公室報道官で同弁公室副主任の林西強氏は「宇宙飛行士の月面探査活動の優位性を発揮し、中国の地球外天体探査により大きな歴史的機会をもたらす」と述べた。
林氏はさらに「初の有人月面着陸前の飛行試験や有人月面着陸の機会を統合的に利用し、大規模な宇宙科学実験を行う。現在は月科学、月面科学、資源探査・利用の3分野における科学目標を計画している」と説明した。
月探査機の嫦娥6号が持ち帰った月の裏側のサンプルに関する研究はどれほど進んでいるのだろうか。楊氏は「科学者は現在、サンプルの整理を行っている。初期的な物理、化学成分、構造の探査が完了し、大量の情報が得られた」と語った。