中国石油化工集団によると、中国初の深度5000メートル以上の地熱科学探査井「福深熱1井」が完成し、複数の地層で高温地熱資源が発見された。中央テレビニュースが伝えた。
地熱エネルギーは安定的で信頼性が高く、グリーンで低炭素な再生可能エネルギーとされ、埋蔵量が多く広範囲に分布する。福深熱1井は海南省海口市に位置し、深度は5200mで、中国国内の地熱科学探査井の最深記録を更新した。研究者は地下4600mと5100mにある2億5000万年前の花崗岩から、188℃以上の高温地熱資源を発見。破砕作業を通じて、岩石の破砕、水の注入、熱の抽出を行い、深層地熱資源の探査、開発、利用のための一連の技術を確立した。
中国工程院の郭旭昇院士(アカデミー会員)は「今回の研究により、海口市周辺の50平方キロの範囲内に標準炭14億トン分の資源量があると判断した。発電、冷却、生活用温水の順に熱エネルギーを段階的に利用することが、海南島のグリーン・低炭素トランスフォーメーションにとって大きな意義を持つ」と述べた。