中国内モンゴル自治区オルドスでこのほど、単体で最大規模となる炭鉱地盤沈下地域太陽光発電拠点プロジェクトの蒙西藍海太陽光発電所が系統接続し、発電を開始した。人民網が伝えた。
同発電所の年間発電量は57億キロワット時(kWh)に達し、200万世帯の年間電力消費量を満たす。1年間に標準炭消費量を171万トン、二酸化炭素排出量を約470万トン減らす。これは面積6万2700ヘクタールの植林に相当し、社会的、環境的、経済的効果が際立っている。
発電所は全体で約590万枚のソーラーパネルを設置し、総発電設備容量は300万キロワット(kW)となる。中国の「西電東送(西部地域で発電した電力を東部地域に送電すること)」における重要プロジェクトの一つとされている。
同プロジェクトは石炭採掘待機エリアに位置する。石炭資源の採掘に伴い、ここは地盤沈下が発生する可能性があるため、同プロジェクトは初めて独特な「バネ式」ソーラーパネル架台を採用した。これにより、地盤沈下が発生してもパネルの最良の受光角度を確保できるという。また、太陽光発電所は複数の太陽光発電ユニットを分割し、一部で地盤沈下が発生した場合でも、パネルを調整することで多くの太陽光発電モジュールへの影響を回避できる。
プロジェクトはさらに「パネルの上で発電、パネルの下で羊を飼育、農村振興、産業観光」の発展モデルを計画している。ソーラーパネルの下で良質の牧草や砂固定植物を栽培するとともに、一部エリアで羊やニワトリなどを飼育し、太陽光発電と飼育を同時に行う複合生態発展モデルの実現を目指している。