2024騰訊(テンセント)科学WE大会がこのほど、中国四川省の成都SF館で開かれた。世界トップレベルの科学者5人が、ミクロ量子世界、「時空の波紋」重力波、宇宙の「幽霊」暗黒物質、脳の「GPS」グリッド細胞、人間の臓器チップ分野について、先端的な探求とブレイクスルーを共有した。科技日報が伝えた。
大会の会場では、中国国家最高科学技術賞受賞者で、中国科学院院士(アカデミー会員)と南方科技大学学長を務める清華大学の薛其坤教授が「磁性」「トポロジー」「絶縁性」を併せ持つ新素材を披露した。
2017年ノーベル物理学賞受賞者のキップ・ソーン氏は6年ぶりにWE大会に招かれ、宇宙の歪みに関する62年間の探究を振り返った。
上海交通大学李政道研究所特別教授と副所長を務めるPandaX暗黒物質実験首席科学者の劉江来氏は、中国極深地下実験室「錦屏地下実験室」の地下2400メートルにおけるチームの探査結果を共有した。
マクロ物理世界の先端的な探求以外にも、WE大会は神経科学や生物工学などの最新成果に注目した。2014年ノーベル生理学・医学賞受賞者で、ノルウェー科学技術大学カブリシステム神経科学研究所のメイブリット・モーザー教授は大会で、人間の脳内の場所細胞、グリッド細胞、速度細胞などが協調して機能している秘密を明かした。ハーバード大学ヴィース研究所所長のドナルド・イングバー氏のチームは「臓器チップ」を開発し、疾患治療や薬品開発の推進に新たな選択肢を提供している。