タッチ操作できる0.12ミリのガラス、30マイクロメートル超薄型フレキシブルガラス、プラスチックフィルムのようなガラス、6台の50インチテレビと同じサイズの第8.5世代フロート法TFT-LCDガラス基板、薬用ガラス管に製造できる中性ホウケイ酸ガラス......。同じガラスでも製品の種類はさまざまだ。中国安徽省蚌埠市にある中建材玻璃新材料研究院集団(中研院集団)は、想像を超える新しいガラス材料を次々と開発している。人民日報アプリが伝えた。
厚さがコピー用紙の3分の1未満である30マイクロメートルのガラスは、連続100万回折り曲げても破損・断裂しない。凱盛科技フレキシブルディスプレイ産業分公司の李樹社長補佐は「中研院集団の彭寿院士(アカデミー会員)のチームにより、このガラスのフレキシブル性と折り畳み面の性能は世界トップレベルに達している。折り畳み携帯電話や巻けるテレビ、フレキシブル医療検査機器、5・6Gアンテナなどで幅広く利用できる」と説明した。
フロートガラス新技術国家重点実験室の曹欣副室長は「ガラスの研究開発はシステム工学で、配合だけでも1000回ほどの実験が必要になるかもしれない。配合処方ができたら、実験により量産化の実現性を検証する。また材料の性能に基づき生産ラインを設計し、専用設備を研究開発する。生産ラインを完成させた後には、さらに実際に調整を行う必要がある。どの段階でも問題が発生してはならない」と述べた。
中研院集団は現在、イノベーションチェーン、プロジェクトチェーン、産業チェーンの「3チェーン融合」の発展モデルを構築している。フレキシブル折り畳みガラス、発電ガラス、薬用ガラスなど複数の「中国初、世界トップクラス」のガラス新材料成果を相次いで研究開発。世界の先端ガラスプロジェクトの65%、先端ガラス装置市場の50%のシェアを占めている。