中国石油化工集団は13日、天津南港で中国初の冷熱エネルギー交換所の運営を開始した。年間処理能力は260万トン以上となる。光明日報が伝えた。
同プロジェクトは中国が液化天然ガス(LNG)受入基地と大型石油化学製品生産装置間のエネルギーカップリングを初めて実現したもので、毎年1300万立方メートルの天然ガスと300万キロワット時(kWh)の電力を節約でき、エネルギーのグリーン・低炭素トランスフォーメーションのさらなる促進に対して重要な意義を持つ。
プロジェクトはLNGを冷エネルギー、エチレン生産装置の余熱を熱エネルギーとし、クリーンエネルギーのメタノールを中間媒体とする。生産プロセスでは、エチレン生産装置は冷エネルギーによって設備を冷まし、安全生産を確保する必要があり、LNGは熱エネルギーにより低温のLNGを加熱してガスにする必要がある。従来の手段では、エネルギー消費設備によって冷却・加熱していたのに対し、同プロジェクトはメタノールを通じ、高低温熱交換器の中でエネルギー交換を行い、冷熱エネルギー循環を形成することで、エネルギー消費量を効果的に減らし、グリーンな生産を実現する。
このエネルギー交換所は1時間当たり346トンという中国最大の冷エネルギー利用量を記録し、22kmの超長距離冷エネルギー輸送も実現した。また、新たに研究開発された熱・冷熱交換技術により、冷エネルギーの変換効率が95%を超え、中国国内の冷エネルギー利用率で1位となり、LNG冷エネルギー利用の高いポテンシャルを示した。