中国福建省福州市で15~18日、2024世界航海設備大会が開かれ、水中ロボットや極地科学観測船などの海洋テクノロジー製品が披露された。同時開催の2024第2回中国海洋設備博覧会では、7000点以上の海洋テクノロジー設備やイノベーション成果が来場者を海の世界へと誘った。新華社が伝えた。
水深数十メートルで、貝と海藻がこびりついた船を洗うにはどうすべきか。今博覧会のデジタル・スマートテクノロジー設備展示エリアで、その答えが見つかった。
天津瀚海藍帆海洋科技のスタッフによると、段ボールサイズの水中ロボットが柔軟に浮遊・潜水し、海洋生物が付着したエリアに到達して船体の高圧洗浄を開始する。水中ロボットはさらにスマート巡航測位やビッグデータ分析などの機能を持つ。開発者はアルゴリズムの構築により、ロボットの動きをリアルタイムで矯正し、最適の洗浄ルートを設定することができる。
水中ロボットは水中での救援、発掘調査、測量などの分野でも高い将来性を持つ。科学研究成果展示エリアには、海洋魚に似た複数の自立型無人潜水艇があった。福建理工大学が開発したこの「アメリカンロブスター」型民間用潜水ロボットの前で多くの来場者が足を止めていた。
この潜水艇はロブスターの身体構造を模倣している。前部左右のロボットアームにハサミがあり、尾部には多段階柔軟性推進装置が搭載されており、水中での研究、文化財保護、救助などで重要な役割を発揮する。
上海交通大学の展示ブースでは、海空クロスオーバー無人航空機が展示された。同大学の研究者である呂晨昕氏は「飛行と潜水を一体化し、積載能力は7kgだ。水中100メートルで潜航でき、海洋探査や海洋工学、海洋資源開発などで活躍できる」と語った。