2024年11月18日-11月22日
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中国初の海洋掘削船「夢想号」が就役

2024年11月22日

 中国が独自に設計・建造した最大1万1000メートルを持つ深海掘削船「夢想号」が17日、広東省広州市で正式に就役した。新華網が伝えた。

 同船は全長179.8メートル、幅32.8メートル、排水量4万2600トン。中国で現在、トン数が最大の科学調査船で、航続距離1万5000カイリ、持続力120日間、定員180人となっている。その安定性と構造強度は風速51~56メートルの超大型台風の安全要件に沿って設計された。

 同船は深海資源探査や大洋科学掘削、深海科学調査などを担い、深海重要技術の開発推進において重要な意義を持つ。

 自然資源部(省)中国地質調査局広州海洋局の許振強局長は「夢想号が取得する地球深部コアサンプルは、地球のプレートテクトニクス、海洋地殻の進化、古代の海洋気候、生命の進化などを理解するための最も直接的な証拠となり、人類が海洋をより良く認識し、保護・開発するのに役立つ」と説明した。

 地球深部への探査はどれほど困難なのだろうか。地殻の平均的な厚さは約17kmで、地球の約6371kmの半径と比べれば取るに足らない。地球を卵に例えるなら、現在の人類の地球の研究は「卵の殻」に留まっていると例える科学者もいる。

 地殻を貫通して初めてマントルに触れることができる。地球の体積の5分の4、質量の4分の3を占めるマントルは地球最大の「化学貯蔵庫」で、謎に満ちている。一方、モホロビチッチ不連続面と呼ばれるマントルと地殻の境界面は、大陸の約30~40km下、大洋の約6~7km下に位置する。つまり深海から掘削する方がこの面に到達しやすく、突破しやすいということだ。

 そのため、同船は石油・ガス探査とコア取得の機能を兼ね備えた油圧式掘削機を採用。総合的な掘削効率と硬岩掘進能力が大幅に向上した。

 船内には基礎地質、古代地磁気、無機地球化学、有機地球化学、微生物、海洋科学、天然ガスハイドレート、地球物理、掘削・探査技術の9つの機能実験室がある。総面積は3000平方メートルを超え、コア自動輸送・保存システムを搭載し、海洋分野のあらゆる研究ニーズに対応できる。

 
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