中国広西チワン族自治区農業機械化サービスセンターが管理する同自治区初の無人農場がこのほど、生産量測定と検収を行い、1ムー(約6.7アール)当たりの稲の年間生産量が1トンを超えた。中国新聞網が伝えた。
重さを計り、水分や不純物、もみ殻などを取り除いた自動運転水直播き遅稲「青香優19香」の1ムー当たり生産量は580.48キログラムで、早稲の516.06キログラムを加えた二期では1096.54キログラムとなった。自動運転農機で田植えを行った2つの再生稲品種も優れた成績を収め、二期でいずれも1トンを超えた。3カ所のモデル田の一期生産量はいずれも貴港市の平均(396.27キログラム)を超え、2023年の同自治区平均(390.12キログラム)を大きく上回り、コスト削減・増収効果を発揮した。
検収の全過程には、中国工程院院士(アカデミー会員)で、華南農業大学教授の羅錫文氏が参加した。羅氏は「今年はチームが貴港市で稲の無人農場を建設した年で、デジタル化感知やスマート化意思決定、正確化作業、スマート化管理などのコア技術が無人農場で実践され、優れた効果を発揮した」と述べた。
羅氏によると、無人農場は北斗測位技術を採用。播種の間隔がより均等になり、通風・採光が良くなり、稲の成長にプラスとなった。また、稲農機直播き技術により育苗や田植えなどのプロセスを省略し、労働力の投入を大幅に減らしており、1ムー当たり200~250元(1元=約21円)の栽培コストが削減可能となっている。再生稲栽培モデルは土地を耕し、苗を育て、田植えをするというサイクルを省略し、1ムー当たり250~300元のコストを削減。食糧生産量を保証すると同時に経費を大幅に減らすことを可能にした。
羅氏は「スマート農業は現代農業の発展方向だ。今回の無人農場の設立経験を広西で広め、広西の農業現代化の持続可能な発展に大きな原動力を注入したい」と語った。