2024年世界インターネット大会烏鎮サミットで21日、「中国インターネット発展報告書2024」と「世界インターネット発展報告書2024青書」が発表された。青書は中国網絡空間研究院が作成し、中国のIT分野のシンクタンクや研究機関が支援した。科技日報が伝えた。
人工知能(AI)は同サミットの注目ワードとなっている。「中国インターネット発展報告書2024」によると、デジタル経済の高度化発展と応用の加速に伴い、既存業界のデジタル化が全面的に加速し、産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が各業界を活性化している。合計約1万カ所のデジタル化生産ラインとスマート工場が完成し、うち421カ所が国家級スマート製造モデル工場となっている。AIやデジタルツインなどの技術が90%以上のモデル工場で導入されている。
世界に目を向けると、AI技術はかつてないイノベーションの活力と競争の流れを呈している。「世界インターネット発展報告書2024」によると、深層学習アーキテクチャが最適化、高度化され、モデルの機能がさらに強化されている。大規模言語モデルはさまざまな分野に及び、大規模技術の急速な発展を促している。合成技術の登場は、AIデータトレーニングのボトルネックを解消する突破口を提供した。中国はAIイノベーションの潜在力や市場規模などの面で強みを示している。
今年、中国の多くのデジタル文化製品が世界的に広まった。中国網絡空間研究院の銭賢良副院長は会見で、過去1年間における中国デジタル文化の新たな成果と進展について紹介した。
2023年12月時点で、中国のオンライン視聴(ロング動画、ショート動画、ライブ配信、音声ファイルなど)市場規模は1兆1524億8100万元(1元=約21円)で、中国のゲーム市場の売上高(実績ベース)は3029億6400万元だった。中国オンライン文学の海外市場での売上高は40億元を超え、海外ユーザー数は2億3000万人となった。中国産ゲームの海外市場売上高(実績ベース)は163億6600万ドル(1ドル=約153円)で、4年連続で1000億元を超えた。今年第3四半期までの中国産ゲームの海外市場売上高(実績ベース)は137億2300万ドルだった。中でも「西遊記」を題材にした中国産ゲーム「黒神話:悟空(Black Myth: Wukong)」は、米電子ゲーム配信プラットフォーム「Steam」での売上高が今年10月時点で10億ドルを超えている。