中国では最近、人型ロボットが人工知能(AI)に続いて人気産業となっている。人民網が伝えた。
中国は世界最大の産業ロボット消費国と生産国の地位を維持している。技術の進歩や社会ニーズの変化に伴い、中国のロボット市場は多様化とスマート化という特徴を備えるようになり、成長の勢いを保っている。
人型ロボット開発企業「魔法原子(MagicLab)」の責任者である呉長征氏は「従来の複合型ロボットと比べ、人のような特性を武器とする人型ロボットは、複雑な環境への適応力が高く、特に3C(コンピューター、通信、電子製品)や家電といった、生産ラインを頻繁に切り替える必要がある工場の作業など、さまざまな作業タスクや生産ラインのレイアウトに対応できる。また、自由度が高く、人間のような動きをするため、人型ロボットは生産ラインの柔軟性を高め、工場配置のコストを低減するようサポートすることもできる」と説明した。
調査会社の高工産業研究院(GGII)は、中国の人型ロボット市場の成長ペースが世界の平均水準を上回っており、今年、市場規模が21億5800万元(1元=約21円)に達し、2030年には約380億元に達すると予測している。中国の人型ロボット販売台数は、今年の約4000台から2030年には27万1200台に増加すると予測している。
魔法原子(MagicLab)は2日、人型ロボット「MagicBot」が工場の生産ラインで複数の作業訓練を受けていると発表した。
呉氏によると、その人型ロボットは全身42自由度で、2本のアームの可搬重量は最高20キロ、全身のキャパシティは40キロとなっている。ボディには高強度の材料が使われ、軽量化処理も行われているため、稼働可能時間が長くなり、連続で歩いたり作業できる時間が最長5時間に達しているという。
業界関係者は、2024年は中国の人型ロボットの量産化と商業化の元年だったと見ている。統計によると、中国国内で人型ロボット産業に参入している上場企業は80社以上となっている。
(画像提供:人民網)