中国林業科学研究院首席科学者で三北プロジェクト研究院院長の盧琦氏が、世界の生態・環境保護分野の賞である「地球大賞」を受賞し、同賞の「科学・技術革新部門」を受賞した初の中国人となった。中国国家林業・草原局が10日、明らかにした。中国新聞網が伝えた。
国連環境計画(UNEP)のインガー・アンダーセン事務局長は、世界の砂漠化対策に取り組む盧氏の貢献を高く評価。「盧氏は、科学と政策の組み合わせにより、人類が土地劣化の問題を解決し、地域社会が気候変動に適応できるよう支援し、数百万人のより美しい未来を構築できることを実践で証明した」と述べた。
中国は砂漠化が最も深刻な国の一つだ。「三北」(西北、華北、東北)防護林の建設など複数の重点プロジェクトの実施により、中国の対策可能な砂漠化土地の53%が効果的に管理され、砂漠化土地の面積が約433万ヘクタール減少。「全体的に好転し、改善が加速」という良好な傾向を示している。また、技術開発や国際協力を広く実施し、砂漠化対策における中国発のソリューションの世界進出を推進している。
盧氏は30年以上にわたるキャリアの中で、中国の砂漠化対策事業に尽力し、土地の劣化を食い止め、砂漠化土地面積の減少に貢献。世界最大規模の植林プロジェクトの実施、砂漠生態研究ネットワーク・パートナーシップの構築、砂漠化や土地劣化、干ばつを抑制するための多国間協力の促進において重要な役割を果たしてきた。
(画像提供:人民網)