中国工業・情報化部(省)は8日、2025年末までに条件を満たした都市や地域の団地、工場、産業パークなどで10Gbps(ギガビット毎秒)光回線の試験運用を行うことを打ち出した。人民日報が伝えた。
北京市と上海市はこれまでに10Gbps光回線技術産業の発展推進を支援する政策を発表しており、江蘇省も「10Gbps産業パーク」の建設作業をスタートしている。
北京経済技術開発区にある北京移動通信の10Gbps光回線イノベーションモデルスポットでは、スタッフが体験ユーザーのためにゲームのダウンロードをしていた。ネットワーク速度測定ソフトによると、10Gbps光回線のダウンロード速度は最高約9000メガビット(Mbps)に達し、瞬く間に100GB(ギガバイト)のゲームのダウンロードが終了した。スタッフは「1Gbps光回線だと90GBの高画質映画を1本ダウンロードするのに12分かかるが、10Gbps光回線ならわずか70秒余りだ」と説明した。
中国移動通信集団北京有限公司企画建設部の徐非副総経理は「10Gbps光回線の試験運用を実施し、100カ所以上の住宅団地と10万世帯以上をカバーすることにより、都市部6区の通信が一層便利になった。同時に、10Gbpsイノベーションモデルプロジェクトの実施も模索し、経済開発区で他の地域に先駆けて10Gbpsブロードバンド回線を開通させ、企業・ファミリー一体型の10Gbpsの試験運用を実施した」と語った。
中国聯合網絡通信北京支社(北京聯通)も華為(ファーウェイ)と連携し、北京工人体育場に10Gbps移動通信基地局を開通させ、場内が満席でもユーザーがモバイル環境で動画をスムーズに見られるようにする事業を展開している。中国電信上海公司(上海電信)は試験運用事業第1弾として10Gbps光回線がモデルコミュニティ26カ所をカバーするようにし、26年には市内全域のカバーを目指すとしている。これまでに中国国内の20以上の省・直轄市で10Gbps光回線関連技術の試験運用事業が相次いで実施されている。
(画像提供:人民網)