中国の新エネルギー自動車の生産台数・販売台数が過去最高を更新したことがわかった。中国新聞網が伝えた。
国家発展・改革委員会は8日、2024年の中国新エネ乗用車の販売台数が1100万台に達したと発表した。
中国汽車工業協会がこれより先に発表したデータでは、24年1~11月における中国の新エネ車生産台数は前年同期比34.6%増の1134万5000台で、中国は世界で初めて新エネ車の年間生産台数が1000万台を超えた国になった。
全国乗用車市場情報連席会の崔東樹秘書長は「2024年は世界の新エネ乗用車販売台数の伸びに対する中国の寄与度が93%となり、英国、ブラジル、米国はいずれも2%、ロシアは1%だった。つまり世界の新エネ車全体の伸びに対する寄与はほぼ中国によるものだということになる。24年1~11月には、世界の新エネ車に占める中国のシェアが69.6%に達した」と述べた。
15年から23年まで、中国は9年連続で新エネ車の生産・販売台数が世界一だった。崔氏は「現在の発展状況から考えて、24年の中国の新エネ車生産・販売台数は引き続き世界一の座を保つだろう」と述べた。
ドイツの自動車メーカーの中華圏最高経営責任者(CEO)は「新エネ車に取り組もうと思えば、中国に来ざるを得ない。中国で工場を建設して発展し、中国の新エネ車メーカーの経験に学ぶことが、ドイツの多くの老舗自動車メーカーにとって当たり前になっている」と語った。
崔氏が提供したデータを見ると、24年には中国の新エネ車浸透率が38.4%に達した。他の国ではドイツが18%、米国が9.6%、日本が約3%だ。
現在、BYD、理想、蔚来、小鵬、小米など、中国新エネ車ブランドを選ぶ中国の消費者が増えている。
東南アジア市場でも中国の新エネ車は高い競争力を示している。24年には少なくとも7つの中国新エネ車ブランドがシンガポール市場に進出し、24年1-11月に登録された中国製新エネ車の台数は6498台となり、23年通年の1659台を大幅に上回った。
複数の専門家が「世界的に見て、新エネ車はなお供給不足の段階にある」と指摘する。
中国電気自動車百人会の張永偉副理事長兼事務局長は「25年に中国の(輸出を含む)新エネ車販売台数は約1650万台に達し、成長率は30%に迫る」と予測した。
英紙「フィナンシャル・タイムズ」の報道によると、中国市場の新エネ電気自動車の販売台数は25年に初めてガソリン車を上回る見込みだという。