2025年01月20日-01月24日
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国家温室効果ガス排出係数データベースが公開

2025年01月22日

 中国生態環境部(省)と国家統計局が共同で構築を主導した「国家温室効果ガス排出係数データベース」がこのほど、オンラインで公開された。データベースは中国の炭素排出統計システムの重要な構成部分として、社会各界に温室効果ガス排出係数の基礎データ支援を提供し、炭素排出統計の精度を高め、「ダブルカーボン(CO2排出量ピークアウトとカーボンニュートラル)」の実現を支援する。科技日報が伝えた。

 生態環境部気候変動対策司の関係者によると、温室効果ガス排出係数は炭素排出を計算するための重要なパラメータであり、包括的で正確かつ透明性の高い国家温室効果ガス排出係数データベースを公開し、定期的に更新することは、統一された規範的な炭素排出統計システムを構築するための重要な基礎となる。

 今回公開された係数は主に企業の排出係数であり、企業などの温室効果ガス排出量を計算するために使われ、全国炭素排出権取引市場に組み入れられている企業会計基準における排出源や分類と連動している。具体的には、燃料燃焼や石炭生産、炭酸塩使用、クリンカー生産、廃水および固形廃棄物処理、農業生産などの直接排出係数、購入電力などの間接排出係数などと、二酸化炭素やメタン、亜酸化窒素、フッ素ガスなどの温室効果ガスが含まれる。

 関係者によると、データベースのデータは現在、中国で主流となっている技術プロセスを反映し、最新の温室効果ガス排出状況に合致させるために、将来的には年次別にデータベースの内容を更新する予定だ。温室効果ガス排出係数は多くの産業や分野に関連しているため、生態環境部では業界協会や大学、研究所、企業、個人などに対し、データベースの更新作業に参加することを奨励している。

 今後はデータベースに共同構築モジュールを設置し、参加者が実測パラメータをアップロードして、国家温室効果ガス排出係数データベースの更新の参考できるようにするとのことで、データベースのウェブサイトにアクセスすれば、関連する産業の温室効果ガス排出係数を照会、参照できるようになるという。

 
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