中国科学院高エネルギー物理研究所や中国海洋大学、中国科学院音響学研究所などの研究者はこのほど、南シナ海で高エネルギー水中ニュートリノ望遠鏡(HUNT)検出ユニット試作機の設置作業を完了した。これらの検出ユニット試作機は水深1600メートルの予定地点に設置され、中国の重要科学技術インフラである海底科学観測網-南シナ海海底観測網サブシステムの電気回路とネットワークシステムに接続する。科技日報が伝えた。
HUNTの構想は、高エネルギー研究所のチームが打ち出したもので、1000メートル以下の海底に設置し、10兆電子ボルト以上のニュートリノの検出を目指している。同チームは独創的な検出ユニットプランを設計し、2年かけて新型の検出ユニットの開発に成功した。また2024年3月にバイカル湖で12台の検出ユニット試作機を設置し、実地検証を行った。今回設置された検出機器には、4台の新型検出ユニットと1台のLED光源測定ユニットなどが含まれる。
高エネルギー研究所の陳明君研究員は「HUNT試作機アレイは約600平方キロの海域をカバーし、2年以内にニュートリノ天体点源を検出し、10年以内に数十のニュートリノ天体を発見する見通しで、ニュートリノ天文学の発展を牽引することになる」と述べた。
(画像提供:人民網)