米調査会社IDCと中国IT大手の浪潮(Inspur)は13日、「2025年中国人工知能(AI)計算能力発展評価報告」を発表した。報告によると、2024年における世界のAIサーバーの市場規模は1251億ドル(1ドル=約152円)で、25年は1587億ドルに増加し、28年は2227億ドルに達すると予想されている。また、生成AI向けサーバーの占める割合は、25年には29.6%、28年には37.7%にそれぞれ上昇すると見られている。中国新聞網が伝えた。
報告は「大規模AIモデルと生成AIが計算能力への需要を押し上げ、中国のスマート計算能力の発展速度が予想を上回っており、スマート計算能力の成長率は汎用計算能力の成長率をはるかに上回っている」とした。
具体的に見ると、計算能力の規模では、2024年に中国の汎用計算能力の規模は前年比20.6%増の71.5EFLOPS(エクサフロップス、毎秒100京回の浮動小数点演算)となり、スマート計算能力の規模は74.1%増の725.3EFLOPSとなり、スマート計算能力の成長率は汎用成長能力の成長率の3倍以上だった。25年における中国の汎用計算能力の規模は20%増の85.8EFLOPSとなり、スマート計算能力の規模は43%増の1037.3EFLOPSに達する見込みだ。
報告は市場規模について、「24年における中国の人工知能計算能力市場の規模は86.9%増の190億ドルに上り、25年は36.2%増の259億ドルに達することが予想される」としている。
また報告は「大規模AIモデルの実用化需要が急増する中、高性能の計算能力の供給不足や計算能力の利用率の低さという問題に対し、計算能力の『計算能力拡張』と『効率向上』を同時に進める必要がある」との見方を示した。