中国山東省煙台黄渤海新区にある壹通無人機系統有限公司が開発した大型輸送ドローン「TP1000」が15日、初飛行に成功した。飛行時間は26分間に及び、安定した飛行状態を維持した。光明日報が伝えた。
同ドローンは、中国で初めて耐空プログラムに従って開発された積載量1トンクラスかつ空中投下機能を備えた大型輸送ドローンで、初の積載量1トンクラス以上のドローンとなる。今回の初飛行は、先端ドローン航空設備分野で重要な技術的飛躍を遂げたことを示しており、グローバルな航空貨物輸送のスマート化にソリューションを提供するものとなった。
TP1000の最大離陸重量は3.3トン、積載能力は1,000キログラム、最大航続距離は1000キロメートルで、貨物室の容積は7立方メートルとなっている。双発エンジンを採用し、モジュール化設計による取り付け・取り外しが可能であり、さらに自社開発の冗長化飛行制御システムを搭載している。そして、長時間飛行・大積載量・低コストなどの特長があり、尾部には大きな開口部の貨物室を備えている。
同社責任者の金舸氏によると、標準積載量500キログラム・満載航続距離500キロメートルのTP500輸送ドローンと比べ、TP1000はより大きな積載能力と長距離航行性能を有し、両機種を組み合わせることで、大型貨物ドローン市場において輸送システムを形成し、急速に発展する低空貨物輸送の需要に対応することが可能となる。
TP1000は中通快遞や江蘇亜捷などの企業から30機の受注を獲得している。TP1000の耐空証明取得を前提とした設計仕様機は、2025年末までに試験飛行を開始し、2026年に中国民用航空局の大型貨物ドローン型式認証を取得することを計画している。
(画像提供:人民網)