中国浙江省杭州市西湖区にある在宅介護サービスセンターでは、股関節歩行サポート外骨格ロボット「踏山」が高齢者の移動をサポートしている。中央テレビニュースが伝えた。
ロボットを体験した呉青玲さん(63)は「普段は階段を5~6階まで上るだけでも息切れしてしまうが、これを装着したら軽々と上れた」と大喜びだった。湯子根さん(79)も「これをつけて歩くと、脚がものすごく軽くなる」と「踏山」を絶賛した。
西湖区にあるテクノロジー企業の事業部責任者である任敬偉さんは「センサーフュージョンによってユーザーの歩行姿勢を感知し、AIアルゴリズムによってモーター出力を調整することで、滑らかで自然な関節サポートを実現した。これにより、ユーザーがより楽に歩行できるようになり、脚を動かす時のエネルギーがより少なくなった。この製品は主に歩行困難な高齢者や、長距離歩行をする人を対象に設計された」と説明した。
外骨格デバイスは高齢者の移動をサポートするだけでなく、高齢者にサービスを提供する介護担当者の負担も減らすことができる。腰タイプ運搬用外骨格ロボット「搬山」を装着した杭州市西湖区愛心頤養院の程娟院長は、10キロ入りの米袋を楽々と持ち上げた。
程さんは「このデバイスを高齢者支援サービスに応用すれば、要介護高齢者の車椅子から病床への移乗介助も、一人でこなせるようになる。要介護高齢者の移乗介助は介護担当者の気配りと体力の両方が求められる作業だが、外骨格ロボットのサポートを得て、介護の仕事はより楽になるだろう」と述べた。
任さんは「今はまだ、『踏山』も『搬山』も試験段階にある。4月初めに当社はホームページで予約販売の開始を予定しており、股関節歩行サポート外骨格ロボットの価格は1万元(1元=約21円)を超えることはないとみている」と述べた。
服薬の注意喚起や散歩をするロボット犬、そして大規模AIモデルの介護ロボット、さらには外骨格デバイスの「踏山」や「搬山」と、次々に実用化されるハード面の成果や画期的な技術が、スマート介護をより身近で実感しやすいものにし、将来に対する人々の期待をますます高めている。
(画像提供:人民網)