中国国家博物館で1日、「九天攬月(天に昇り月をつかみとる)―中国の月探査20年」展が一般公開された。今回の展示では、月の表側と裏側のサンプルが比較展示され、100点ほどの貴重な実物と歴史的文書・写真が初めて公開された。新華社が伝えた。
「嫦娥1号」は2007年に月周回飛行に成功し、初の月全体画像マップを取得した。この画像マップも展示されており、月面の画像だけでなく、月面の地形データもある。当時世界で公開された月画像マップのうち最も完全な一枚だ。
「嫦娥3号」は月面探査車「玉兎号」を搭載し、2013年に月面への着陸に成功した。その後「玉兎号」が切り離されて月面に降り立ち、適切な位置に移動した後、嫦娥3号着陸機と貴重な「月の記念写真」を撮影し合った。
「嫦娥5号」は2020年に月のサンプルリターンを実現した。「嫦娥6号」は2024年6月25日に1935.3グラムの月裏側サンプルを地球に持ち帰った。
中国月探査チーフエンジニアの呉偉仁氏は展示品を前に興奮を抑えきれない様子で「これは月球の表側と裏側のサンプルを同時に間近で比較観察する良い機会だ」と語った。
20年にわたる苦難の道のりを経て、月探査は「周回・着陸・帰還」の3段階計画を完了した。
「嫦娥6号」の岩屑サンプルと粉末サンプル。(画像提供:人民網)