長春理工大学重慶研究院と重慶徳祺新材料科技が共同で建設した「重慶黒土」生産ラインがこのほど稼働し、最初の製品23トンがラインオフした。科技日報が伝えた。
「重慶黒土」プロジェクトは、長春理工大学の沈賢徳教授によって開発され、同大学重慶研究院が導入した人工有機ナノ炭素腐植材料だ。プロジェクトは一段階水熱分解サイクルを採用。比較的穏やかな条件下でわらの全成分分解後の重合反応プロセスを高速に完了し、有機ナノ炭素腐植製品を取得する。
同プロジェクトの生産原料はさまざまで、すべての農林廃棄物のわらを再資源化できる。製品の腐植度は70%に達し、分解後の有機質の含有量は80%以上となり、中には45%のナノレベル有機炭素が含まれる。
同生産ラインは潼南区田家鎮に位置し、設計では年間2万トン以上のわらを無害かつ環境に優しく処理でき、フル稼働時には1日当たり60トン以上の固形「重慶黒土」を生産。1日当たりの生産高は15万元(1元=約20円)以上に上る。同研究院の丁紅昌執行院長の試算によれば、1本の「黒土」生産ラインはフル稼働でない場合でも、年間2万トン以上の廃棄わらを消耗できる。1トン当たり400元で計算すると、1本の生産ラインで地元農家の所得を800万元以上増やすことができる。また、重慶でわらを180万トン利用できることになり、これだけでも廃棄物から生まれる収益は7億2000万元に上る。
同研究院の曹国華院長は「『重慶黒土』は土壌肥沃度を大幅に向上させ、土壌の硬化や砂漠化などの問題を効果的に解決できる。プロジェクトはすでに技術と製品の開発を完了しており、黒竜江省や新疆ウイグル自治区、内モンゴル自治区、吉林省、山西省、雲南省、四川省、重慶市などで広範な実験的栽培を行っている」と説明した。
湖南省農業科学院の検査報告によると、「重慶黒土」を使用することで農作物のストレス耐性を強化し、病虫害の発生率を下げ、1ムー(約6.7アール)当たり10%以上増産でき、肥料の使用を30~70%以上減らすことができるという。欧州の検査報告によると、使用後の作物における残留農薬509項目がゼロになり、重金属7項目の含有量もゼロになった。
「重慶黒土」を継続的に農地還元(1トン/1ヘクタール/1年)することで、土壌のフミン酸の含有量が0.1%以上上昇し、化学肥料の使用量を大幅に減らすことができるという。土壌の「薄さ」「痩せ具合」「硬さ」という問題を解決することで、土壌構造を改善し、土壌の保水能力を高め、土壌の有機質と栄養素の減少を防ぐことができる。チームは今後5年間、中国国内で1000以上のわら処理プロジェクトを推進し、各種土壌を1000万ヘクタール改良する計画だ。

(画像提供:人民網)