中国浙江省台州市にある吉利衛星スーパー工場は、「スマート製造」により衛星製造を強化し、商業衛星の量産化を推進している。人民日報が伝えた。
量産速度が10倍向上し、生産コストが大幅に低下し、製造期間が28日に短縮された。従来の衛星製造方法は、数百人のエンジニアや技術者が協力し、設計、製造、組み立てから最終試験に至るまでの全工程に通常1~2年を要していた。吉利衛星スーパー工場を運営する浙江時空道宇科技の劉勇副総経理は「自動化技術によって工場のチームは30人程度で済み、最速28日間で衛星1基を製造でき、工場の年間生産能力は500基に達する。工場は設計や研究開発、生産、試験、運用などの各工程を連携させるスマートネットワークシステムを導入しており、衛星生産がより効率的になっている」と説明した。
生産工場では、エンジニアが生産ラインの制御パネルでパラメータを設定し、スマート運搬ロボットが衛星構造ハニカムパネルをサブ組立ラインに運搬する。60以上の組立工程を経て、さまざまな機能を持つ衛星ユニットを組み立て、完全な衛星を作り上げることができる。組立工場では設定されたプログラムに基づき、ロボットアームが重さ100kgほどの衛星に1600本以上のボルトを0.01ミリ以内の誤差で正確に取り付けていた。
劉氏は「主に人工知能(AI)の力を借りている。AIアルゴリズムと機械学習により、スマート品質検査システムはリアルタイムで衛星の生産プロセスを監視し、わずかな欠陥や潜在的な問題を自動で検出する。また、軌道上の衛星データと工場の製造データを比較・処理することで、量産化の信頼性を保証している」と述べた。
組立が完了すると、衛星はさらに一連の「厳しい試験」を受け、宇宙の極限環境に適応できるようにする。太陽光照射試験エリア内では、軌道上における太陽光エネルギーを吸収して電力に変換するプロセスをシミュレーションする。熱真空試験モジュール内では、マイナス180℃から100℃の温度差に耐える試験を行う。電磁両立性試験室では、宇宙環境を模擬し、衛星の通信能力と干渉耐性を検証する。
同工場で生産される衛星は低軌道衛星で、緊急通信、海事通信、航空データの需要に対応する上で高いポテンシャルを持つ。中国の商業低軌道衛星コンステレーションの構築はまだ初期段階で、数々の課題に直面しており、衛星の迅速な量産は、低軌道空間の軌道と周波数資源を確保する鍵となる。劉氏は「衛星応用の需要が増すにつれ、衛星の量産化と技術の革新的ブレイクスルーが、宇宙産業における競争力を効果的に高めるだろう」と述べた。

画像は人民網日本語版(CCTV提供)より