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広州市で絶滅危惧種のテングザルの繁殖に再び成功

2025年04月15日

 中国最大のテングザル域外保護拠点である広州長隆野生動物世界でこのほど、テングザルの赤ちゃん「迎春」と「納福」が来園者向けに初公開された。科技日報が伝えた。

 テングザルは国際自然保護連合(IUCN)の「絶滅危惧種レッドリスト」で絶滅危惧に分類される希少動物で、特徴的な大きな鼻と水筒のように膨らんだ腹部を持つ。しかし幼年期のテングザルは他と大きく異なり、長い鼻の特徴がまだ見られず、全身が黒く、顔が青色で、体毛もまばらだ。

 飼育員によると、2匹のオスの赤ちゃん「迎春」と「納福」はそれぞれ2024年12月28日と2025年1月12日に自然分娩で生まれた。現在、「迎春」「納福」は母乳だけで育っており、1日に10回以上飲んでいる。赤ちゃんは最近、母の懐を離れて木登りの練習を始めているが、手足の力がまだ十分でないため、飼育員は頻繁に活動するエリアにネットを設置し、安全を確保している。

 長隆野生動物世界では現在、「Dewa」と「Nakula」を中心とするテングザルの2家族が生活している。この絶滅危惧種を効果的に救助・飼育するため、同施設は20年近くにわたり入念な準備を進めてきた。

 同施設の飼育チームは過去にインドネシアを5回訪れ、飼育技術を現地で学んだ。また、園内にはテングザル専用の食樹を栽培するために約1.3ヘクタールの専用区画が設けられ、2018年には世界で初めてテングザルの赤ちゃんの繁殖に成功した。

 
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