中国天津市でこのほど、ドローンを使った低空医療輸送専用ルートの試験飛行が行われた。中国新聞網が伝えた。
救急用の模擬血液を搭載したドローンが、天津市浜海新区塘沽中央血液ステーションから離陸し、天津医科大学腫瘍医院浜海分院に着陸した。これにより、同市初のドローン低空医療輸送専用ルートの試験飛行が成功した。
従来の地上輸送では、血液ステーションから病院までの道で交通渋滞が常態化しており、迂回すると走行距離が23キロに及ぶ。ドローンによる「空の生命回廊」は、地上の交通渋滞や突発的な事態を効果的に回避し、緊急時の医療対応能力を高め、救助・治療時間を確保しつつ、輸送時間や人件費、物流コストを効果的に削減する。
今回の飛行では、積載量5キロの専用ドローンが使用され、医療用恒温器やコールドチェーン温度制御システムも搭載された。これにより、時間と温度の変動によるサンプル劣化の問題を防ぎ、輸送中の医療サンプルの安定性を確保した。

(画像提供:人民網)