海洋エネルギーとは海から得られる複数種類の再生可能エネルギーのことで、その埋蔵量は現在のエネルギー需要をはるかに上回っている。中国は現在、海洋エネルギーの開発利用分野の技術革新力が世界トップレベルに達している。中央テレビニュースが伝えた。
海洋エネルギーは、潮汐エネルギー、波力エネルギー、温度差エネルギーなどを含む重要なグリーン・再生可能エネルギーだ。潮汐発電は簡単に言えば、海水の満ち引きや流れを電力に転換するものだ。浙江省温嶺市の江廈潮汐試験発電所で実施されている「潮汐発電設備の運転自動意思決定システム」科学技術プロジェクトは現在、自動化モジュールの交換と試運転の段階に入っている。
同発電所の機械室では、技術チームが最後の自動化モジュールの取り付け作業を進めており、6基の発電機、5基の排水ゲート、その他の共用設備に次世代の制御ハードウェアが全面的に搭載される予定だ。ハードウェアの設置完了後、プロジェクトはさらに精密なソフトウェアプラットフォームの導入と調整に移る。
自動意思決定システムにより、潮汐発電所の起動・停止や運転パラメータの調整がコンピューターで制御されるようになり、人為的なミスが最小化され、精密な運転管理が実現できる。これは中国が潮汐エネルギーの開発・利用・制御技術においてスマート化を加速させることも意味する。
浙江省の舟山海域で、中国が独自開発・製造した初のLHGメガワット(MW)級潮流エネルギー「奮進号」発電機が稼働している。同発電機はプラットフォーム型モジュール化設計により、潮流の利用率と安定性を効果的に高め、いち早くMW級の系統接続・発電を実現した。LHD海洋潮流エネルギー発電所は現在まで8年以上で稼働し続けている。国際的な主流技術と比較すれば、同発電所は「プラットフォーム型+モジュール化」の技術ロードマップを採用し、まるで風力発電機を逆さにして垂直方向で統合プラットフォームの「作業スペース」に差し込んだような構造となっている。また、防護ネットを追加することで、水流の誘導・整流の効果を高めているほか、海洋ごみによるブレードの損害を防ぎ、海上設置、維持管理、電力輸送などの重要問題を効果的に解決している。
浙江省は現在、100MW級の発電機プロジェクトの建設に着手し、海上潮流エネルギーの開発・利用の大規模化、産業化、商業化の実現を推進している。