半導体チップの製造では、極めて重要な原材料としてシリコンウエハーが用いられる。中国河南省の鄭州航空港経済総合実験区にある鄭州合晶硅材料有限公司(以下「鄭州合晶」)は、継続的な研究開発と技術革新により、通常は工業用として使われる二酸化ケイ素(シリカ)から、中国国内最大サイズのシリコンウエハーを生み出すことに成功している。人民網が伝えた。
同社の担当者は、「電子グレードの多結晶シリコンウエハーは、11N(イレブン・ナイン)という非常に高い純度が求められる。さらに、表面の平滑度や微粒子も管理しなければならない。例えば、髪の毛の1/6000ほどの微細な塵が表面に付着しただけでも、製品の廃棄につながる恐れがある」と説明した。
より大きなサイズのシリコンインゴットを製造し、それを薄く平らなウエハーに切り出すまでの全工程において、高度な技術と厳密な品質管理が求められる。鄭州合晶は、絶え間ない研究開発とイノベーションによって数々の技術的課題を克服し、砂から「チップ」への華麗な変身を実現した。
鄭州合晶は2017年に同実験区に進出し、鄭州や河南省における半導体集積回路の基礎材料産業の空白を埋めた。現在では、中国国内におけるシリコンウエハーの重要な製造拠点となっている。

(画像提供:人民網)