第12回世界高速鉄道大会が8~11日、北京市で開催された。同時開催の中国国際現代化鉄道技術装備展では、鉄道に関する画期的な技術が紹介された。新華社が伝えた。
会場では、高速鉄道列車「CR450」や、最高時速600キロに達する超伝導高速リニアモーターカーの試験車両のほか、大口径硬質岩盤掘削機「雪域先鋒号」も紹介された。
中国国家鉄道試験センターの展示エリアでは、美しい流線形の高速鉄道車両が来場者の注目を集めた。これが「CR450AF」と「CR450BF」だ。
2024年12月、時速400キロで走る高速列車「CR450」の試験車両が発表された。その後、同センターで速度220キロ以下の走行テスト、渝廈高速鉄道(重慶-アモイ)の重慶東駅~黔江駅区間での時速400キロ走行テストを完了し、沿江高速鉄道(上海-重慶-成都)の武宜(武漢-宜昌)区間で時速450キロの超高速走行を実現した。
「CR450BF」のテストに参加した中国鉄道科学研究院機関車車両研究所の張波所長は「走行テストにより、CR450は速度、エネルギー消費、騒音、制動距離などの各運行指標が設計目標をクリアしたことが証明された」と述べた。
「CR450」は次々と高速鉄道の標準を塗り替えた。テスト走行では最高速度が450キロに達し、営業運転は時速400キロで行う。安全性の面では制動性能が20%向上し、反応速度が1.7秒に短縮された。省エネ面では完成車の重量が10%以上軽くなり、エネルギー消費が大幅に低下した。快適性では、騒音がコントロールされ、車内空間もより広くなった。スマート性では、車両全体に4000カ所以上のセンサーを設置し、モニタリング、自己診断、自律判断が可能になった。
張氏は「CR450はこれから条件が整い次第、営業運転に投入され、より質の高い移動交通ニーズに応えていく」と述べた。
CR450が地上での走行速度の認識を変えたとすれば、一緒に展示された超伝導リニア試験車両は、未来の交通に対する想像を広げる存在だ。
この試作車は中国初の超伝導磁気浮上列車で、高温超伝導技術を採用し、車両に搭載された超伝導磁石と軌道のコイルとの間に強力な磁力を生じさせ、非接触での浮上走行を実現。理論上の最高営業速度は600キロに達する。
中車長客国家軌道客車工程研究センター磁気浮上研究所の于青松所長は、「超伝導リニア技術は速度向上の余地があり、高速鉄道と航空機の間の速度の空白地帯を埋めることが可能だ」と説明した。
リニア列車の車体はアルミ合金の骨組みに炭素繊維複合材料の構造が加わり、軽量化して性能が向上した。高温超伝導材料は液体ヘリウムによる冷却の必要がなく、運営・メンテナンスのコストが抑制された。さらに最高レベルの自動運転技術を採用し、通常・緊急・減速など複数の運行モードに対応している。

写真は中国初の超伝導高速リニアモーターカーの試験車両。(画像提供:人民網)