2025年07月14日-07月18日
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中国の高速列車で「F席」が一番人気のワケは?

2025年07月18日

 中国の大手SNS「微博(ウェイボー)」で最近、「高速列車のF席がやっぱり一番人気」というハッシュタグ付きの投稿が話題を呼び、検索トレンド入りしている。ネットユーザーらは高速列車の座席の選び方についてさまざまな意見を投稿しており、中でもF席は「景色を眺めるのに一番いい席」だとして評価されている。中央テレビニュースが伝えた。

 中国の高速列車の2等席は、日本の新幹線のように「3席+2席」となっているが、3席側が「A・B・C」、2席側が「D・F」で「E席」は存在しない。F席は窓側で、隣にD席しかないため通路にも比較的出やすい。

 F席は車窓から景色を眺めるのに一番適した席だ。あるネットユーザーは「F席は視界を妨げるものが何もない状態で窓から景色を見ることができる。カーテンを使って明るさを自由に調整することもでき、写真を撮影したい時やゆっくりしたい時も便利だ」と書き込んでいる。

 時速350キロの高速列車「復興号」は、普通列車よりも速いスピードで走っているのに、車窓から外を見ても、体感速度はそれほど速いと感じられず、揺れているような感じもしないという。

 これは、車両に使用されている二重構造の安全ガラスによるものだ。このガラスは光学性能に優れ、風景の形や動きを忠実に映し出すため、視界がとてもクリアで、光がガラスを通る際に均等に屈折するため、実際よりも走行速度が緩やかに見える効果がある。

 また、高速列車は多くの場合、高架を走っており、近くに視界を妨げるものがなく、さらに田畑や空などが広がっていることが多いため、遠くまで見渡すことができる。加えて、窓が大きく視界が広いため、F席は風景を眺めるのに最も適した席となっている。

 あるネットユーザーは「F席なら、起きている時は風景を眺め、寝る時は窓にもたれることができるし、通路に出るのも比較的便利だ。さらに窓際に物を置くこともできる」と綴っている。

 F席の窓際に飲み物やスマートフォンなどを置いても全く動かないのは、高速列車の安定性によるものだ。中国の高速鉄道ではスラブ軌道を採用しており、高速の状態でも安定性と快適性が高い。さらに、長さ100メートルのレールを溶接して500メートルのシームレスレールとしており、その継目の平坦度は0.2ミリ以内に抑えられているため、レールのつなぎ目による衝撃や揺れを最小限にしている。車体そのものも完全な密閉構造となっており、空気バネによるサスペンションや優れた気密設計が、車内の揺れをさらに軽減しているという。

 こうした技術により、中国では以前、高速列車の「窓際にコインを立てる」実験が話題となり、列車の揺れの少なさに対する称賛の声が上がったこともあった。

(画像提供:人民網)

 
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