広東工業大学の高性能ポリマー材料研究チームが開発した高周波・放熱一体型グラフェン混合ポリテトラフルオロエチレン(GO-PTFE)素材が、半導体に求められる高周波絶縁と高効率放熱という2つの要求を同時に満たすことに成功した。中国新聞網が伝えた。
現在、このGO-PTFE素材は、通信機器製造や先端半導体チップパッケージングなどの大手企業による厳格な認証を受けており、協力契約の受注額は1億4000万元(1元=約20円)を超えるという。
高性能なコンピューター用グラフィックボードはファンの音が大きかったり、温度が高くなったりすることがよくある。その主な原因は、半導体を支える「骨格」となる放熱基板素材に使われている従来の素材、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)にある。PTFEは優れた絶縁性能を持つ一方で、まるで「断熱材」のように放熱を妨げてしまい、グラフィックボードの性能向上を阻む主要なボトルネックの一つとなっている。この問題は、回路基板やコンデンサ、その他の電子部品におけるPTFEの使用でも同様である。
これまでの市場では、高周波絶縁性と高効率放熱という「2つの厳しい要求」を同時に満たすPTFEベースの複合材料は、長期にわたり海外企業に独占されており、中国の先端電子産業が早急に克服すべき課題となっていた。
チームの中心メンバーである甄智勇博士は、「2015年に修士課程に在籍していた時、実験室で初めてPTFE素材に触れた。この素材は高周波通信の分野で比類のない優れた誘電特性を持つ一方で、固有の性質である熱伝導率の低さが半導体の効率的な放熱にとっては致命的な問題だった」と説明。「当時、先端半導体の放熱材料はほぼ完全に輸入に依存していた。先生が学生を率いて、これに取って代わり、さらには超える素材を作ろうと開発を始めた」と振り返った。
チームは連日、ミクロ構造の分析や配合の最適化、性能テストを地道に続けたという。甄氏は「初期の開発設備は大学の科学イノベーション拠点にあり、グラフェンのナノレベル官能基の表面装飾技術からシミュレーション製造ラインのパラメータ調整まで、すべての工程で何度も試行錯誤を重ねた」と語った。
7年間の研究開発を経て、チームは22年に高周波・放熱一体型グラフェン混合ポリテトラフルオロエチレン(GO-PTFE)素材の開発に成功した。この成果をもとに、甄氏は広州沙魁科技有限公司を設立し、さらなる研究開発と実用化を進めている。会社設立から半年後、国内の業界大手企業によるテスト報告において、沙魁科技が提供するGO-PTFE素材はすべての性能基準を満たし、熱伝導性や低誘電率、剥離強度といった主要な特性が、先端電子機器の厳しい要求を完全に満たしていることが確認されたという。

(画像提供:人民網)