中国のインターネット普及率が79.7%となり、ネットユーザーが11億人を上回っていることがこのほど、北京市で開催された中国インターネット大会で明らかになった。中央テレビニュースが伝えた。
工業・情報化部(省)の張雲明副部長は、「インターネット産業が急速に進化・高度化している」と説明した。
電気通信・インターネット事業者は、これまでの9万4000社から18万7000社に増加。ネット企業の時価総額トップ10の総売上高も2兆4000億元(1元=約21円)から4兆元超へと大幅に増えた。ユニコーン企業は400社を超え、第14次五カ年計画(2021~25年)期間の成長率は80%を上回った。
張氏は、「ネットと『AI+』の深い融合を加速させ、デジタル製品の供給を絶えず豊富にする必要がある。新型情報インフラの建設に力を入れ、データとネットの融合、計算能力とネットの融合を深め、計算能力の相互接続を促し、AIインフラのサービス能力を高める必要がある」と指摘した。
現在、中国で建設された5G基地局は累計448万6000カ所、5Gユーザーの普及率は78%で、1Gbpsユーザーは2億人を超えた。上半期におけるモバイルインターネットの累計通信データ量は前年同期比16.4%増の1867億ギガバイトだった。
「デジタルが駆動する新たな質・スマートが創る未来」がテーマの今大会では、「インターネット+AI」のさまざまな最新技術が登場した。
AI詐欺対策アシスタントは不審なリンクやQRコードを見つけると、警告や注意喚起を自動で行うとともに、ユーザーからの報告に基づいて、詐欺リスクを判別し、メッセージやアドバイスを発信する。出展企業は「当社の詐欺対策アシスタントでは、ユーザーの9割以上が詐欺に遭った状況を理解し、振り込みなどの損失を防いだ」と説明した。
会場ではサッカーをプレーするロボットが来場者の注目を集めた。技術者によると、ロボットチームは先日開催されたロボットマラソン大会でベスト10に入り、まもなく世界人型ロボット運動会にも出場する予定だという。出展企業は「当社のロボットにはジャイロスコープが搭載されており、運動中に自らバランスを取ることができる。サッカーの激しいプレーでは、人型ロボットの限界性能を最大限テストでき、将来に役立つ」と述べた。
AIを利用したモノのインターネット(IoT)開発プラットフォームでは、さまざまなIoT機能のモジュールが統合されており、スマートロック、セキュリティ監視、照明制御などスマートホームのIoT応用シーンをシミュレーションすることができる。出展企業は「現時点で、当社は大学約100校と提携し、累計1000人以上の学生を育成した。今後5年間で累計5万人を育成する計画だ。今後はさらなる投資を行い、大学との協力を一層深めていきたい」と語った。
データによると、2024年の中国AI産業規模は7000億元に達し、複数年連続で20%を超える伸びを維持している。生成AIは学習や創作、ソーシャルなどのシーンに急速に浸透しており、現時点でユーザーは2億4900万人に達し、全人口の17.7%を占めている。