中国チベット自治区ラサ市ダムシュン(当雄)県で11日、生後1カ月を迎えたクローンヤクが「納木錯(ナムツォ)1号」と命名されたことが明らかになった。中国新聞網が伝えた。
同県ヤク良種拡繁拠点は今年4月に同自治区林業・草原局から承認を受け、「チベット(ダムシュン)金糸野ヤク繁殖研究拠点」となった。同拠点は現在、ヤクの優良種繁殖、技術開発、エコ循環を一体化した高原特色牧畜業の拠点となっている。
同自治区高原生物研究所の党衛東所長は、「チベットは牧畜業が盛んな地域だが、長年にわたりヤクの経済形質指標が低下するという問題に直面している。このため、2023年に当研究所は浙江大学の方盛国教授チームを招き、育種期間が長く、効率が低いという従来の弱点を克服するため、『体細胞核移植+全ゲノム選定・育成』という複合技術の研究開発に着手した」と述べた。
700日余りの研究を経て、今年7月10日、クローンヤクが同拠点で無事誕生した。
現在、拠点には斯布ヤク、帕里ヤク、野血ヤクなどの優良種433頭が導入されており、ヤクデジタル繁殖系統の構築を進め、遺伝的多様性の確保に努めている。

(画像提供:人民網)