2025年08月25日-08月29日
トップ  > 科学技術ニュース >  2025年08月25日-08月29日 >  靴作りの現場がDXで大きく変化 福建省

靴作りの現場がDXで大きく変化 福建省

2025年08月27日

 中国福建省莆田市にある福建双馳科技の工場直営店では、消費者が靴と靴下を脱ぎ、専用機器の上に15秒間立つと、スクリーンに足のサイズ、足幅、土踏まずの高さなどのデータが表示される。新華社が伝えた。

 同社プロジェクト責任者の古瑋明氏は、「このデータをもとにAIが消費者に合った靴型やインソールを自動でマッチングし、その後、消費者は自由に色やデザインを選ぶことができる。注文が確定すると、工場内のスマート生産ラインがすぐに稼働し、最短2時間余りでオーダーメイドの靴が完成し、そのまま持ち帰ることができる」と紹介した。

 古氏はさらに、「当社は全自動のフライニット編み機のほか、裁断や接着から仕上げ、包装まで一貫対応できるスマート生産ラインを導入しており、生産効率を大幅に向上させている」と語った。

 現在、莆田市には靴製造・靴素材関連企業が4200社以上あり、従業員数は50万人を超えている。近年、同市は「ブランドイノベーション」と「スマート製造」の両輪駆動による発展の道を積極的に模索し、企業のスマート化改造とデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進し、新たな活力を生み出している。

 双馳科技の朱益真副総裁は、「従来のOEM(相手先ブランド製造)モデルでは、一足当たりの利益率は約5%程度だったが、パーソナライズされたオーダーメイド靴では利益率が10%を超える。現在、工場では年間10万足のカスタムシューズを販売している」と話した。

 靴・アパレル産業の「スマート化・デジタル化」が進むなか、新たなモデルや設備、工法が次々に登場し、莆田製の靴は「模造品」のイメージから脱却し、高級品への転換を果たそうとしている。

(画像提供:人民網)

 
※掲載された記事、写真の無断転載を禁じます
 

中国科学技術ニューストップへ
上へ戻る