中国湖北省竹山県ではまもなく、わずか66元(1元=約21円)で、家の近くから飛行機に乗って出かけることができるようになるという。人民日報海外版が伝えた。
常住人口34万人の同県は、湖北省北西部の秦巴山地の奥地に位置し、木々が生い茂り、美しい景色が広がっているものの、高い山が多く深い谷もあるため交通アクセスが不便で、現地の人々の移動が難しく、県内の経済もなかなか発展しない状況が続いていた。
竹山県空港弁公室の周漢卿主任は「山奥にあるが、このあたりの気象環境は安定していて、一年を通じてフライトに適した日が多く、フライトを妨げる要素も少ない。そこで竹山県の地の利を活かして一般空港が建設された」と説明した。
湖北省で3カ所目となるA1類一般空港である「竹山通用空港」は2019年4月から場所の選定が始まり、2021年7月に着工。今年1月に、試験飛行を行い、運営が始まった。
県では同空港を活用して、「低空経済(低空域飛行活動による経済形態)」のトータル産業チェーンの発展に大々的に取り組み、低空関連の企業約23社を誘致。9社が入居してており、華中エリア初の低空飛行装置試験拠点が設置された。
ここ2年間、竹山通用空港は短距離旅客輸送路線の実現に積極的に取り組み、「飛行機で移動」が竹山県の人々にとって「現実」になろうとしている。
竹山空港公司の魏一銘総経理は「当県は高速鉄道がなく、県民は主に自動車とバスで移動してきた。8月15日に竹山通用空港と湖北省十堰市、宜昌市を結ぶ低空路線の飛行検査が相次いで実施された。同2路線は、今月中旬に就航する計画だ。就航すると、当県から十堰市内まで30分、宜昌市まで2時間で結ばれる」と語った。
魏氏によると、竹山県と十堰市を結ぶ路線のエアチケットは片道で66元(キャンペーン期間)、竹山県と宜昌市を結ぶ路線は199元(同)となる見込みだ。