中国物流・調達聯合会が9日発表した「中国サプライチェーン発展報告(2024-25)」によると、世界のサプライチェーンは経済構造の調整、保護貿易主義、技術変革などの影響を受けて再編が加速しており、中国は「世界の工場」から「世界のサプライチェーン拠点」への転換を目指している。中央テレビニュースが伝えた。
報告によると、中国はここ数年、現代物流や先進製造業などの面で顕著な成果を挙げている。国家級先進製造業クラスター80カ所は、ハイエンド設備や新エネルギーなどの分野をカバーしている。また、中国のサプライチェーンはデジタル化転換が進んでおり、新興技術の活性化も加速している。同会の統計データによると、物流サプライチェーン全体におけるAI浸透率は37%以上に達している。中でも、輸送における浸透率が最も高く、78.18%に達している。
同会公共調達分会の彭新良秘書長によると、「AI+サプライチェーン」が業界の発展傾向となっており、AIが商品開発や物流、調達管理、サプライヤー管理といった場面でサプライチェーンと結びつき、応用が実施されている。また、物流企業がAI研究開発に投じる資金がますます増加している。
報告によると、中国企業の海外進出のスタイルは、「商品の輸出」や「生産能力の輸出」から、「産業チェーン・サプライチェーンの輸出」へと徐々にステップアップしている。2024年の越境ECの輸出入総額は前年比10.8%増の2兆6300億元(1元=約21円)だった。中国企業が建設した海外の倉庫は2500カ所以上で、総面積は3000万平方メートル以上となっている。