中国の有人潜水艇「蛟竜号」を載せた「深海1号」は7月15日に中国山東省青島を出航し、9月8日に青島に帰港した。今回の航海では、極地科学観測砕氷船「雪竜2号」による砕氷支援のもと、北極海域において蛟竜号による10回以上の有人深海潜水調査、ROV(遠隔操作型無人潜水機)調査、CTD観測などを実施した。科技日報が伝えた。
今回の航海は、蛟竜号が南シナ海での海上試験を終えて極地作業へ投入されたもので、中国として初めて北極の海氷域での有人深海潜水、および初の有人・無人潜水艇による極地水中協同作業を実施した。
調査海域で取得した高精細映像資料をAI解析した結果、北極の一部海域では、北極の一部海域では、底生生物の密度、生物多様性、個体サイズなどが数十〜数百キロメートルの範囲で顕著に異なることが確認された。これらの違いは海底の地形や水深と関連している可能性があり、得られたデータと資料は極地海域の生物多様性マップの作成や生物多様性保全の推進に科学的基盤を提供するものとなる。

(画像提供:人民網)