2025年10月27日-10月31日
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中国、「省エネ・新エネ車技術ロードマップ3.0」を発表

2025年10月30日

 中国汽車工程学会は22日、「省エネ・新エネルギー自動車技術ロードマップ3.0」を発表した。2040年までに中国の新エネ車(NEV)の市場浸透率を80%以上に高め、「自動車強国」のトップグループ入りを目指すとしている。中央テレビニュースが伝えた。

 今回発表された新たなロードマップは、省エネ車の持続可能な発展、新エネ車の高度化、スマートコネクテッドカーの進化という中核分野に焦点を当てたものだ。従来版と比べ、グローバルな視点を一層強調し、中国の自動車産業の発展を世界的な産業変革の潮流の中で位置づけている。

 同学会の張進華理事長は、「ロードマップ3.0は自動車産業の電動化・スマート化・低炭素化を見据えたものだ。従来は製品技術に重点を置いていたが、今回は製品技術と製造技術の『二輪駆動』を重視している」と述べた。

 新版ロードマップでは複数の重要技術について明確な発展目標が示された。業界で注目されている全固体電池については、2030年までに小規模な実用化を実現し、2035年には世界的な大規模普及が見込まれている。その頃には電池の総合性能、コスト、環境適応性が消費者ニーズにより適合する見通しだ。一方、商用車分野では、燃料電池が低炭素化の重要なソリューションになるとしている。

 張氏は、「商用車の低炭素化における燃料電池の発展目標をさらに明確化した。初歩的な見通しとして、2040年には年間100万台規模の新製品が実現し、保有台数はおよそ400万~500万台に達する見込みだ」と語った。

「省エネ・新エネルギー自動車技術ロードマップ」は2016年に1.0版、2020年に2.0版がそれぞれ発表されている。今回の3.0版は先見性と指導性を最重要要素とし、中国の多様なイノベーション環境、開かれた市場、そして整備の進む政策支援体制を基盤として策定された。

 
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