第十一編 改革の難関を攻略 社会主義市場経済体制の完備
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第四十五章 基本経済制度の堅持と整備

 公有制を主体に多種の所有制経済が共同発展する基本経済制度を維持し、生産要素が法に基づいて平等に使用され、市場競争に公平に参加でき、法律のもと平等に保護された体制環境を作り上げる。

第1節 国有企業改革の深化

 国有経済の戦略的調整を推進し、国有資本の変動および合理的な流動メカニズムを健全化し、国有資本を国家の安全と国民経済の根幹にかかわる重要な業界および分野に集中させる。条件を備えた国有大手企業の全体上場を実現し、全体上場の条件を備えていない国有大手企業は株式の多元的改革を早急に進め、国家単独資本の国有大手企業は「公司制改革」を急ぎ、企業のコーポレート・ガバナンス構造を整える。鉄道、製塩工業などの体制改革を推進し、政府と企業の分離、政府の公共事務の管理職能と国有資産管理所有者としての職能の分離を実現する。電力体制改革を掘り下げ、超高圧送電網と低・中圧配電網の分離に向けたモデル事業を着実に実施する。電気通信、石油、民間航空、都市行政の公共事業改革を引き続き推進する。国有林場と国有森林区の管理体制改革を着実に推進する。独占業界改革を掘り下げ、市場参入条件をさらに緩和し、効果的な競争の市場枠組みを構築する。

第2節 国有資産管理体制の整備

 政府の公共管理の職能と国有資産の出資者としての職能を分離する方針を堅持し、経営性の国有資産管理と国有企業の監督管理体制メカニズムを整備する。公益性・競争性国有企業の分類管理のあり方を模索する。全ての国有企業をカバーし、レベルごとに管理する国有資産予算・収益共有制度を健全化し、国有資産収益を合理的に分配・使用する。国有企業の資産、行政事業単位(行政機関)の資産、自然資源の資産の監督管理体制を整える。

第3節 非公有制経済の支援と指導

 非公有制経済の発展を妨げる制度的障害を取り除き、非公有制経済の発展を促進する政策措置を全面的に実施する。法律法規で参入が禁止されていない業界・分野への民間資本の参入を奨励・指導する。市場参入基準と優遇支援政策は公開し透明性を確保する必要があり、民間資本に対する付加条件を単独で設けてはならない。非公有制企業による株式参入、持ち株、M&A(合併・買収)などさまざまな形式を通じた国有企業再編への参加を奨励・指導する非公有制経済の発展を奨励する法律制度を整備し、外部環境を最適化し、非公有制企業に対するサービス・指導・規範化した管理を強化する。民間投資に対する金融サービスを改善する。民間投資の合法的な権益を適切に保護する。