ナノテクノロジー・材料分野(国際比較)
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Ⅱ. ナノ構造材料・新機能材料及び加工技術

中国では、ナノ構造材料・新機能材料に関し、一部利益率の高いところで技術導入が進み、現地でも工夫が加えられつつある。また、ナノ加工技術では、欧米帰りの研究者が研究を立ち上げているものの、本格的な立ち上げには時間を要する。

 この分野は、全体としてみると日米欧が競合している。韓国は産業技術力で欧州とほぼ互角の状況にある他は、研究水準や技術開発で日米欧に離されている。中国は、まだキャッチアップ途上にある。

 

  • 中国では、ナノコンポジット材料関連の大量の研究者を擁し、追従研究から先端研究に向かおうとしており、論文数が急増している。人海戦術によるプロセス研究の進捗が早い。
     
  • 表面改質関連研究が、国家重点プロジェクトに取り上げられた関係で、研究水準や技術開発水準が急速に向上している。
     
  • 超分子やデンドリマーの研究が活発化している。
     
  • 米国のメソポーラス材料分野における研究のトップグループにいた海亀研究者中心に、国内での研究ポテンシャルが増大している。
     
  • 複合系材料や精密重合高分子に関して、不足していた研究インフラの整備が進み、海外からの帰国組を中心に、研究水準や技術開発の向上が進んでいる。
     
  • 台湾における半導体微細加工技術の産業競争力は世界トップレベルであり、最先端の露光装置や計算機リソグラフィの導入に積極的である。生産現場への先端技術の採用では、台 湾は韓国と並んで世界に先行している。
     
  • 自己組織化の技術では、化学材料に偏っているものの研究報告数は日本に迫っている。