先端計測技術分野(国際比較)
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Ⅲ. 電磁波・励起ビーム技術

 中国は、いくつかの大型装置を建設・運転しており、比較的短期間にキャッチアップの可能性がある。また、X線分析装置に関し、研究水準や技術開発水準では弱いが、汎 用品の産業技術力では世界を圧倒しつつある。

 この技術分野では産業技術力で少し日米に劣るものの、全般的に欧州が安定したレベルを維持している。日本と米国は互角であり、ほとんど差がなく欧州に続いている。中国及び韓国はこれら三極とは差がある。

 中国ではこの分野でいくつかの大型装置を建設・運転しており、これが海外からの帰国研究者の活躍とうまく結びつけば比較的短期間でキャッチアップしてくる可能性がある。

 放射光(SR)の研究では、第三世代高輝度放射光源である上海放射光施設(3.5GEV)の計画が走っており、今後の発展が期待される。

 X線分析装置に関しては、研究水準や技術開発水準は弱いが、汎用品の産業技術力では世界を圧倒しつつある。また、独自技術の開発も一部で育ちつつある。

 陽電子消滅法及びビーム法の研究水準において、日本や米国での留学経験者を中心に、世界レベルに追いつくべく努力がみられる。

 中性子源(原子炉と加速器型中性子源炉)の建設が国の戦略として進められており、技術開発力や産業技術力が向上していくとみられる。