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【20-027】《新型コロナウイルス》中日ボランティアチーム、院内感染防止ガイドラインを日本語訳

JST北京事務所 2020年5月13日

 孟華川氏、楊明月氏を中心とし、両国のボランティアメンバーが多数参加した中日医学翻訳ボランティアチームが、新型コロナウイルス感染症に関して、中国政府のまとめた診療ガイドラインを日本語訳したことを、以前、お伝えした[1]が、続いて『医療機関における新型コロナウイルス感染管理ガイドライン(第1版)』[2]を日本語訳した。

 以下に掲載する。このガイドラインも中国の国家衛生健康委員会弁公室がまとめたもの。基本方針のほか、発熱外来、救急医療部、一般病棟等を含む重要部署の管理の在り方、医療従事者の防護、患者のための管理方策の強化の4部門、さらに、医療従事者の個人防護具の着脱マニュアルが添付されている。また、翻訳したボランティアチームのメンバーは、最終ページに記載されている。

医療機関における新型コロナウイルス感染管理ガイドライン(第1版)

 以前も報告したが、中国の院内感染については、3月6日の記者会見において、最も確定診断者数の多かった湖北省でおよそ3,000人の医療スタッフの感染があったことが報告されている。しかし、病院内での感染は4割だという。また、全国から湖北省の支援に集まった約4万人の医療スタッフの院内感染はゼロであったという[3]。支援に集まった約4万人のうち1990年代、2000年代生まれの若い世代が約1.2万名だという[4]。ガイドラインは、1月22日付けで発表されており、4万人の支援医療スタッフの感染者ゼロに有効性が示されていると言える。

 このガイドラインも関係者の参考にしていただければ幸いである。

1 2020年4月23日 北京便り 「《新型コロナウイルス》中日友好病院が国家の診療ガイドラインを日本語訳

2 关于印发医疗机构内新型冠状病毒感染预防与控制技术指南(第一版)的通知

3 湖北省超过3000名医护人员感染新冠肺炎
 2020年3月11日 北京便り 「 新型コロナウイルスに関連した医薬品・治療法の開発状況等について

4 4万支援武汉医护,无感染!

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2020年4月23日 北京便り 「《新型コロナウイルス》中日友好病院が国家の診療ガイドラインを日本語訳