【21-27】東京工業大と大連理工大、大学間協力イベントをWEB開催
2021年12月08日 サイエンスポータルチャイナ編集部
11月20日、東京工業大学(以下、「東工大」)物質理工学院と大連理工大学(以下、「理工大」)材料科学工程学院の第11回合同ワークショップがオンラインとオフラインを組み合わせて開催された。この合同ワークショップは大連と東京で毎年交互に開催され、金属材料分野における最新の研究成果の交換を目的としている。合同ワークショップには、双方から80名以上が参加し、教授6名と学生9名が、金属材料工学の構築に関する報告と議論を行った。参加者は、科学研究協力、人材共同育成などについて相互理解を深めただけでなく、材料研究における最前線の動向について一定の理解を得られた。
このイベントには、東工大の物質理工学院、理工大の国際協力交流処、留学生オフィス(国際教育学院)、材料科学工程学院、国際情報ソフトウェア学院の教員・学生の代表、在大連日系企業の代表など計200名以上が参加した。
理工大側のワークショップ会場
またこの機会をとらえ、東工大と理工大の大学間協力協定締結15周年記念式典がオンラインで開催された。東工大からは、益一哉学長と高田潤一副学長、理工大からは郭東明学長と羅鍾鉉学長補佐(学校国際交流協力担当)が出席した。式典には、大連市人民対外友好協会の胡氷侠副会長、中華人民共和国駐日本大使館教育処の胡志平公使参事官、在中国日本国大使館広報文化センターの前澤綾子参事官、科学技術振興機構(JST)の沖村憲樹名誉理事長と米山春子参与らも参加した。
理工大の式典会場
東工大の益学長は、2006年に大学間協力協定を締結して以来の両大学の交流の歴史を振り返り、「東工大国際大学院と理工大日本語強化班の設立は、両大学の相互理解を深めただけでなく、両大学の協力関係も強化し、今後も双方がより多くの面で協力し、両大学の協力と交流の新たな章を書き続けることを期待している」と挨拶した。
理工大の郭学長は、理工大と東工大が人材の共同育成を目的に、材料学科をベースとして両大学の協力に取り組む後継者を育成し、日中民間協力を推進する新戦力を育成したと指摘。「東工大とともに日中の青年のために人材育成計画を推進し、日中両国人民の世代間の交流のためにより多くの貢献をしたい」と述べた。
(上段左から)前澤綾子参事官、益東工大学長、沖村JST名誉理事長
(下段左から)胡公使参事官、郭理工大学長、胡対外友好協会副会長
東工大の高田副学長は、東工大の国際交流の状況を紹介し、両大学の協力の歴史を振り返った。また、両大学が大学間協力協定を締結して以来、理工大日本語強化班を拠り所に、東工大が、理工大の学生に東工大転入学制度(理工大は現在、このプロジェクトの唯一の海外対象校)への参加を展開するなどして、両大学は絶えず交流を深め、大学間協力と発展を促進する上で積極的な役割を果たしてきたと語った。
羅学長補佐は、学生の国際交流や教師、学者の協力と交流などの面から、教師、学生などの参加者に、理工大の国際協力交流プロジェクトの実施状況を説明した。また、新型コロナウイルス感染症流行の収束後も、東工大などの海外パートナーと手を携えて、「オンライン+オフライン」方式の高等教育国際交流の新しいモデルの実践を継続していくことを希望した。
理工大は、対日協力の実績を生かし、日中の青少年交流を深め、来年の日中国交正常化50周年に向けた教育協力の成果を積み上げるために、2021年11月から、教員間の学術合同ワークショップや協力マッチング会、学生フォーラム、文化交流、研究室の「クラウド見学」、在大連日系企業での就職やインターンシップ説明会など、多くの内容を含むオンライン記念活動を予定している。
(協力:大連理工大学国際協力交流処)