中国陝西省西安市で3~5日、2023世界ハードテクノロジーイノベーション大会が開かれた。開幕式では重要テクノロジーの成果が発表され、中国の太陽光発電企業が独自開発した結晶シリコン・ペロブスカイト積層型太陽電池が33.9%の変換効率で世界記録を更新したことが明らかになった。中央テレビ網が伝えた。
国際的権威機関の認証によると、同太陽電池の変換効率は33.9%に達し、サウジアラビアの研究チームが達成した33.7%という従来の記録を更新し、世界の積層型太陽電池の最高記録となった。
隆基緑能中央研究院の技術専門家である劉江氏は「既存の結晶シリコン太陽電池に隙間のあるペロブスカイト材料を1層重ねることで、その理論上の最大変換効率をさらに43%に高めることができる」と説明した。
変換効率は太陽光発電のポテンシャルを評価する重要指標で、簡単に言えば、同じ面積で同じ日照量を受けた場合に、より多くの発電が可能になる。2022年の世界の新規太陽光発電設備容量を240ギガワット(GW)として計算すると、変換効率が0.01%上がるだけで発電量が年間1億4000万キロワット時(kWh)増えることになる。