中国海洋石油集団によると、広東省深圳市の液化天然ガス(LNG)冷熱エネルギー養殖モデルプロジェクトで18日、魚の水揚げが始まった。広東大鵬LNG受入基地で行われている同プロジェクトでは、アカウオやフエダイ科などの魚が40日間の試験養殖・観察期間中に成長し、各種生理指標も安定していた。これらの魚の年間収穫量は50トンに達するとみられる。人民日報が伝えた。
LNGは気化と外部輸送の過程で大量の冷熱エネルギーが生まれ、これを海水に直接放出すればエネルギーの浪費になる。大鵬LNG受入基地の2023年の冷熱処理量は800万トン以上で、LNGと海水の熱交換により海水の水温が約5℃下がった。季節により異なるが、通常は水温が15℃~25℃の間で保たれており、経済的価値を持つ魚の生育に適している。
LNG冷熱エネルギー養殖モデルプロジェクトによる環境への効果も極めて高い。試算によると、1立方メートルの海水の水温を5℃下げるには5.8キロワット(kW)のエネルギーが必要となる。同プロジェクトで利用する冷熱エネルギーは、社会の年間電力消費量を197万キロワット時(kWh)削減し、二酸化炭素排出量1800トンの削減に相当する。
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