市場調査会社のCCIDコンサルティング(賽迪顧問)はこのほど開かれた「2024年IT動向発表会」で、中国の人工知能(AI)産業が今後10~15年にわたって大きな発展を遂げ、複数の産業要素で世界をリードすると指摘した。中国のAI産業規模は35年に1兆7300億元(1元=約21円)に達し、世界全体の30.6%になるとの予測を示した。
政策の誘導、大手企業の積極的な展開、業界内のトランスフォーメーションに対するニーズという3つの要因に促される形で、中国のDX(デジタルトランスフォーメーション)市場が急成長しており、23年におけるDX支出規模が2兆3000億元に達した。計算能力分野ではニーズが大きく増えており、中国の計算能力規模が26年までに360EFLOPS(EFLOPSは浮動小数点演算を1秒間に100京回行うことを示す単位)を超え、3年間の複合年間成長率が20%に達する見込みとなっている。
また「東数西算」(東部地域のデータを西部地域で保存・計算すること)プロジェクトの持続的な実施に伴い、中国の計算能力産業は、着実な構築と活用に向けて急速に発展している。